ポケットテープに搭載された集積回路チップのエラー防止
顧客の要件:集積回路チップの有無と正しい向きを確認する
解決法:Q4Xレーザー距離センサおよびiVuビジョンシステム
採用理由:多用途性 - Q4Xは複数の機能を一度に実行できるため、他のセンサの必要性が縮小されます。
お客様のメリット
コストの節約 - 用途の解決に使用するセンサが減るため、購買費または部品交換費を削減できます。
背景
集積回路 (IC) チップは、回路基板にインストールする前に検査されます。品質検査に合格すると、ポケットテープに配置されてリールに巻き取られます。テープとリールにより、このように小さなコンポーネントの移送と保管が簡単になり、製品が組立用の機械に流し込む方法が単純になります。
課題
各ICチップは、高速機械によってポケットテープに配置されます。チップの向きが誤ると、回路基板へのインストールが不適切に行われてしまいます。ポケットテープには、ポケットのチップの欠落、ポケット内の複数のチップ、逆さまのチップといった3つの一般的な異常モードがあります。こういったエラーが発生しないように、ポケットテープが密封される前に各チップの有無と向きを確認する必要があります。こういった異常を識別するには、よく複数のセンサが使用されます。複数のセンサをサポートするには出費がかさみ、メンテナンスや設置で必要となるダウンタイムが多くなりかねません。
解決策
バナーエンジニアリングのQ4Xレーザー距離センサは、複数のセンサが実行していたすべての機能を実施することができます。多様性に富んだこのセンサは、特定の距離アイテムを認識するようにティーチできるため、チップが通過する際に各スロット内にチップがないこと、チップが1個あること、またはチップが2個あることを見分けることができます。センサが正しい距離を読み取った場合、ポケットテープには1個のチップが挿入されていることになります。距離の読み取り値が小さすぎる場合、最初のチップの上にもう1個チップが挿入されていることになります。また、何も検知されない場合、または距離が長すぎる場合、チップが欠落していることを示します。さらに、デュアルモードで使用すると、Q4Xはコントラストの差を検出して、チップのどちらの面が上であるかを判定することもできます。Q4Xはこういったすべての条件 (チップの欠落、重複、または逆さま) を検出し、作業員の注意が必要となる指示をトリガすることができます。
一部の場合には、ロゴやロット番号といったテキストや画像がチップに印刷されている場合があり、これらの特徴がすべて同じ方向を向いている必要があります。記載が正しい向きであることを判定するためにも、強力な一致ツールを持つiVuビジョンセンサを使用することができます。一致が確認されない場合、作業員に不合格が通知されます。
結論
コンポーネントが非常に小さい産業では、エラーや質の悪い製品を検出するのは困難です。バナーエンジニアリングは、こういった用途のニーズに見合うソリューションを提供しています。Q4XとiVuビジョンセンサを同時に使用することで、製造メーカーは集積回路チップの3種のエラーを検出して記載の向きを確認することができます。使用する装置の数を減らして、使いやすいソリューションを採用することで、時間と経費の節約につながります。