自動車の座席検査
自動車品質検査では、一般的に、遮光性のある背景に配置された同様に遮光性のある部品の有無を検出することが求められます。また、この用途では、ターゲットの色が多岐に渡ることがあります。Q5Xレーザー距離センサを使って、この用途をどのように解決するか説明します。
遮光性のある物体の検出はどのようなセンサにおいても困難です。このような物体は赤い光を吸収するため、センサに返される光の量が大幅に減少します。また、遮光性のある背景に配置された同様に遮光性のあるターゲットの検出は、多くのセンサでも検出が困難で、特に、色やコントラストに依存する場合は、確実な検出が困難になります。自動車の多くの座席は、座席の高さやリクライニングを調節するレバーやボタンなどのプラスチック製の黒いコンポーネントが使用され、黒い繊維やレザー作られています。こういったコンポーネントの有無を確認するのは、最終製品の品質を確保する上で非常に重要です。遮光性のある物体の検出に対応できるバナーのソリューションについて説明します。
暗色系のコンポーネントが遮光性のある背景の前に配置されているだけでなく、自動車メーカーはさまざまなトリムを生産するため、座席や座席コンポーネントの色が黒、グレー、褐色などと多様で、布の模様もチェックなどの複数の色の遷移が使用されています。そのため、可能なすべての色の組み合わせを確実に検出できるソリューションを特定することが重要となります。
Q5Xセンサのような三角測量法をベースとしたレーザーセンサは、背景と対象物の高さが違っていれば、暗い背景で暗い色の対象物を問題なく検出できます。また、高過剰ゲインにより、暗いターゲットに対しても最も暗い物体を確実に検出することができます。
Q5Xセンサは、こういった困難なターゲットを2メートル先から斜めの角度でも検出できるため、より柔軟な取り付けを実施できます。また、マルチカラーの物体を含み、あらゆる色のターゲットを簡単に検出できます。このため、バラエティの多い自動車座席を1つの装置で確実に検査できます。
非常に困難なターゲットを検出
Q5Xセンサは、最も困難とされる距離ベースの用途を、急な角度でも解決します。Q5Xは、遮光性の非常に高いターゲット (反射率6%未満)、遮光背景の遮光ターゲット、光沢性の金属背景の遮光ターゲット、透明体、反射体、多色包装、およびあらゆる色のターゲットを確実に検出します。
時間と経費の節約
Q5Xには、頑丈でコスト効率の良いプラスチック製ハウジングが使用されており、最も困難な産業環境で使用できる金属性の保護ブラケットが数多く用意されています。直感的なユーザーインターフェイスを使えば、配備を素早く簡単に行えるため、時間と経費を節約できます。また、デュアルティーチモードを使えば、1つの装置で、部品の有無や向きなどの複数の条件を検査することが可能になります。そのため、センサの在庫要件も縮小され、設置や整備に掛かる費用が削減されます。