過酷な環境での小型部品検査
課題
ビールのボトリング工程はスピーディーで、最大で毎分900本の速度でボトルが搬送されていきます。そのときスプレッダワッシャーや通気管などの機械部品が充填中のボトル内に落下すると、不良品となります。このことに気づかないままボトルに栓がされて包装され、出荷されると、この製品は結果的に回収されることになります。
そのため、スプレッダワッシャーや通気管などの機械部品が製品内に入り込んでいないことを確認するための信頼性の高い検査ツールが必要になります。しかし、近接距離で使用できて、ビールボトリング製造ラインの過酷な洗浄環境に耐えるソリューションはなかなか見つからないものです。
解決策
50 mmのCマウントレンズを持つバナーエンジニアリングのiVuビジョンセンサは、検出範囲をビールボトル検査領域に拡大しながら、信頼性の高いビジョン検査を実現します。センサは対象物から十分に離れた場所から、通気管およびスプレッダーワッシャーのゆるみや欠損の検出に必要な分解能を発揮します。
エリアセンサとして設定されたiVu TGによって、通気管およびスプレッダワッシャーの有無および位置の検査が16 ms以内で行われます。オペレータはリモートタッチスクリーンまたはPCを使って検査領域を設定します。ワッシャーなど機械部品がこの領域に落下したり、ワッシャーや通気管が欠損している場合、シングル出力I/Oによってビール充填機が停止されます。その間にオペレータは該当する製品を取り除いて問題箇所を修正し、充填機を再始動することができますので、ダウンタイムは最小限にとどめられます。
Cマウントレンズを装備したバナーのiVUビジョンセンサには、広い視野角を持つ対角3.5インチのカラーLCDフラットパネルタッチスクリーンがあり、オペレータは対象製品とソフトウェアをスムーズに連携させることができます。また、Cマウントレンズにより光感度も高まるため、高速ビールボトリング工程で画像の不鮮明さを抑えるのに最適です。リモートタッチまたはPCを使用すると、ラインから離れた場所で検査を構成、変更、監視することができます。